今回ご紹介するのは、読むと運動したくなる本、“脳を鍛えるには運動しかない!”です。
この本は有酸素運動が脳に与えるポジティブな影響についてまとめています。2009年に発売されたのですが、当時世界的なランニングブームを巻き起こしました。著者のジョン J. レイティはハーバード大学医学大学院臨床精神医学准教授ですが、この本がきっかけとなり神経精神医学界の世界的な権威の一人になりました。
筆者は引きこもり気質のため在宅ワーカーを目指した人間です。
でも、在宅ワークを始めてみると、意識しないと外にほとんど出なくなるため、どんどん健康が損なわれて行って、何もないのに気が滅入りそうになってしまいました。
ただ、それまでどうやって家にいるかと言うことを考え続けて生きてきた人生なので、中々お尻が重く、外に出て軽くランニングすると言うのも重労働に感じてしまう始末でした。
そんな出不精の特効薬がこの”脳を鍛えるには運動しかない!”です。
中には有酸素運動がいかに脳に良い影響を与えるかが書かれています。例えば、冒頭で「0時限体育」というある学校の取り組みが紹介されます。この取り組みは、読解力が標準以下だった生徒が、授業開始前に最大心拍数の80から90%の間で有酸素運動を行うという物です。この取り組みを行った学校では、生徒の読解力の向上が見られたそうです。
この本を読むと、運動をすることのメリットがこれでもかとロジカルに羅列されています。
なので、一読すると、
運動せねば!!!!
という気持ちが高まります。先ほどの「0時限体育」以外にも、思わず今から走りたくなる、素敵な有酸素運動の効果がこの本には記載しています。
実際、私はこの本を読んでアプリで運動を始めました。運動を開始してから、気分が安定したり、そもそも体がよく動くなどとても良い影響を感じています。でも、別に読解力とか頭が良くなった感じはしない、、、人それぞれなんでしょうね。
因みにですが、この本が発行された2009年で、本書によるとまだ運動をどの程度すれば脳が活性化するか分からないと記載されています。しかし、脳と運動の関係について研究が進んでいて、現在スクワットなどたった2分の簡単な運動でも脳が活性化されることなどが最新の研究で明らかになってきました(Blomstrand & Engvall, 2020)。
ランニングなどは着替えがめんどくさかったりするので、まず初めにスクワットから初めて見るのはいかがでしょうか?
脳を鍛えるには運動しかないを読んで、自分の中の運動熱をぜひぜひ高めて下さい!
参照:
Blomstrand, P., & Engvall, J. (2020). Effects of a Single Exercise Workout on Memory and Learning Functions in Young Adults – a Systematic Review. Translational Sports Medicine. https://doi.org/10.1002/tsm2.190