内向的でも良いじゃない!引きこもり駐在妻と転勤族の妻を肯定する1冊
前向きになる書棚シリーズでは、何かと気苦労が多い在宅ワーカーを前向きにする本を紹介しています。
今回ご紹介する一冊はスーザン・ケインの”内向型人間の凄い力 静かな人が世界を変える”です。
この本は、いわゆる大人しい人が持つ長所や性質について最新の研究結果やインタビューをまとめた本です。
自分はどちらかと言うとこの手の類の人間で、ずっと外に出て人と話し続けると言うのは正直苦手ですぐ疲れてしまいます。
こう行った性質のため、なるべく自分にあった仕事をと思い、在宅ワーカーとしてキャリアを築きたいと思うようになりました。
もし同じように感じる方がいらっしゃいましたら、この本をお勧めいたします。
要約すると、
”今の世の中は外交的なことが良いこととされているため内向的な性質が強い人は生きにくい部分がある。しかし、内向的なことにも長所があり、また無理に世の中に合わせて外交的にふるまうことは無い。”
という事が書かれています。
著者のスーザン・ケインはハーバードロースクールから弁護士等を経てライターとなり、TEDカンファレンスのでの公演は1200万回以上インターネットで視聴されています。
動画を見ていて、キラキラしたすごい人だと感じるのですが、そんな彼女も内向的な人間で、外交的にふるまわざるおえない今の世の中に疑問を感じてこの本を執筆したそうです。人は見た目によらないですね。
私は基本的に家が大好きな人間です。
学生時代は家で読書とゲーム、駐在妻だった時に、家でブログを書いていて、あまり外に出たりはしていません。
唯一出ずっぱりだったのは新卒社会人時代の3年間くらいです。
今までの人生、同じような人からは共感を得られたりするのですが、学生時代は親から心配され、
新卒社会人時代は出ずっぱりの人生に疲れ、駐妻時代はもっと外に出ないととありがた迷惑なことを言われることが多々ありました。
この本の出版元はアメリカなのですが、日本もどちらかというと外交的な人が良く見える世の中なので、生活スタイルが引き篭もりであることを素直に言うと、「もっと外でよ!」とか「もっと楽しまないと!」みたいなことを言われるがちなのですよね。
(因みに、日本に本帰国した当初は、家の中で仕事をしていると言うとちょっと変な顔をされましたが、今はそこまででは無いです。コロナの影響もあって最近は在宅ワークが一般的になっているようです。最近ちょっと世の中が変わりつつあると感じます。)
相手の心からの親切心も感じるので、面と向かっては言えないのですが、正直ありがた迷惑な励ましでした。
この本は、そんな内向的な人の性質をありふれた物の一つとし、それなりのやり方があること。そして、内向的な自分を否定して、自分のセルフイメージを損なわないことが何より大切であると教えてくれます。
例えば、本書のなかで上げられた内向的な人が困難に感じる点とその解決策の例に学校があります。
学校では友達が多いことが良いこととされます。これは内向的な人にとってかなりチャレンジングな話で、多くの内向的な人間が傷ついたり、無理に外交的になろうとしたりして疲れたりしてしまいます。ですが、この本で上げられている解決策として、無理に友達と遊んだりせず学校が終わったら家に帰って自分の好きなことをする。内向的な人は環境に慣れるのに時間がかかるので、予め学校に行って教師などに挨拶してみる。などが具体的に上げられていました。何事も対策というのはあるのですね。
自分も一人で居るのが好きですが、こうやって周囲の人に自分が一人で居ることを肯定して貰えたらありがたかったなと感じます。世の親の常なのか、我が家の親は、家に直帰するとめちゃめちゃ人間関係を心配してきました。正直これもめんどくさかったです。ただ、親の善意と心配もすごく感じていました。
もちろん、外交的に社会に馴染めればそれも素晴らしいことですが、内向的に、家で何かをすることだって、同じくらい素晴らしいことなのです。この本はそんな風に内向的な人を励ましてくれるはずです。